青山もとを動かず|揺れ動く日常の中で、心の軸を保つということ
この記事は、「人生と仕事を整える言葉」というカテゴリーの中で、 外の出来事に揺さぶられない心の軸について考えた記録です。
年が明け、仕事が本格的に動き出す時期になると、私たちの心もまた慌ただしく動き始めます。
メール、連絡、予定外の出来事。気がつけば、一日の大半を「目の前に現れたものへの反応」に費やしてしまう。そんな経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
人の心はとても創造的です。
同時に、「心配事」を生み出すことにかけても、驚くほどの才能を持っています。
一通のメールに対応しているうちに、思考が分断され、集中して取り組みたかったことに手がつかなくなる。
重要で、なおかつ緊急なものに心を奪われる一方で、緊急ではないけれど、本当は大切なことが、後回しになっていく。
「緊急ではないが、重要なもの」に時間を使うという選択
振り返ってみると、人生を形づくっているのは、たいてい「今すぐやらなくても困らないこと」です。
学ぶこと、考えること、書くこと、整えること。
それらは緊急性が低い分、意識して時間を確保しなければ、簡単に日常の波に飲み込まれてしまいます。
このブログもまた、私にとっては「緊急ではないけれど、重要なもの」の一つです。
だからこそ、忙しさを理由に手放すのではなく、意志をもって向き合い続けたいと思っています。
青山元不動、白雲自去来
今週、心に留めておきたい言葉として選んだのが、次の二つの禅語です。
青山元不動(せいざん もとうごかず)
白雲自去来(はくうん おのずからきょらいす)
青く連なる山は、もともと動かない。
白い雲は、自然に現れては去っていく。
外の世界では、出来事が次々に起こり、感情を揺さぶる情報が流れ続けます。
けれども、それらは雲のようなもの。やがて形を変え、去っていきます。
一方で、自分の内側にある「青山」――
何を大切にして生きるのか、どこに向かうのかという軸は、本来、動かす必要のないものなのかもしれません。
心の軸を保つことは、決して内向きに閉じこもることではありません。
それは、他者や社会とどう向き合うかという姿勢にも、静かに現れてきます。
人との距離感や、仕事に向かう基本姿勢については、 「頭は低く、目は高く、口慎んで心広く|人生と仕事を整える姿勢」 で整理しています。
反応する心から、構える心へ
私たちはつい、外界の刺激に即座に反応してしまいます。
しかし、すべてに反応する必要はありません。
一歩引いて眺める。
今起きていることは「雲」なのか、それとも「山」に関わることなのか。
そう問い直すだけで、心の重心は少し下がり、呼吸が整ってきます。
動じないとは、固まることではない
「動かない」と聞くと、変化を拒むことのように感じるかもしれません。
けれど、禅語が教えてくれるのは、頑なさではありません。
雲が流れることを許しながら、山としてそこに在り続ける。
変化を受け止めつつも、自分の軸は手放さない。
それは、現代の仕事や人生において、ますます大切になっている姿勢のように思います。
今週も、山のような心で
忙しさの中で心が揺れそうになったとき、
「青山元不動」という言葉を、そっと思い出してみる。
目の前の出来事に飲み込まれそうなときほど、
動じない心で、静かに構えていたい。
そんな意識を胸に、今週も仕事と人生に向き合っていきたいと思います。
周囲がどれだけ動いても、自分の軸を保てるかどうか。 それが、人生と仕事の質を大きく左右します。
心を整えることは、日々の振る舞いにもつながっていきます。
よろしければ、 こちらの記事 も併せて読んでみてください。
人と同じ道を行かない選択と、その覚悟については、 人の行く裏に道あり花の山|成功する人が「あえて違う道」を選ぶ本当の理由 で、千利休の言葉をもとに考察しています。